【無料公開】著者が語る『転職と副業のかけ算-生涯年収を最大化する生き方-』

転職と副業のかけ算

2019年8月9日に発売した著書『転職と副業のかけ算-生涯年収を最大化する生き方-』がおかげさまでベストセラーとなりました。

著者であるmoto(戸塚俊介)の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

発売前の予約時点からAmazon書籍ランキング総合で1位を獲得し、2022年8月時点で発行部数約8万部超え、「ビジネス書グランプリ2020」にもノミネートされました。

本書は「終身雇用が当たり前ではなくなったこの時代にサラリーマンはどう生きていくのか?」という切り口で、これまで僕が歩んできたキャリアをベースに執筆しました。

本の中では職務経歴書の書き方や転職先の選び方など、転職に関する具体的な方法も書いています。

また、キャンペーンでこちらの書籍を「無料」でプレゼントもしています。

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今回は第3章に書いた転職編を無料で公開しているので、気になった方はキャンペーンもご覧ください。

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転職と副業のかけ算-生涯年収を最大化する働き方-

ここでは書籍の内容の一部を無料公開します。ここでは転職に関する章から抜粋しています。

【第3章-2】転職活動を始める前に

■転職タイミングのベストな“タイミング”とは

「石の上にも三年」という言葉があるように、仕事においても「とりあえず3年は働いた方がいい」と言われています。入った会社で3年我慢した後に、転職をしたほうが良いという意見です。しかし僕は、転職のタイミングは「期間」で判断するものではないと思っています。

我慢して3年働けば高い能力がつくかといえば、必ずしもそうではありません。

面倒見の悪い上司の元で、言われたことだけを3年間こなす人の市場価値は、恐らく高くなりません。大事なのは期間ではなく、「期間の中身」です。

能力の低い上司や同僚に囲まれてだらだら過ごす1日と、自分の能力を高めてくれる優秀な上司の下で過ごす1日は「密度」が違います。後者は、例えるなら「精神と時の部屋」です。

精神と時の部屋は、アニメ『ドラゴンボール』に登場する修行部屋のことで、この空間では、外の世界と時間の進み方が違う設定になっています。

精神と時の部屋では、1年が外界の1日に相当します。ゆえに、この部屋で修行をすれば、1年分のパワーアップを1日でできるのです。

精神と時の部屋は、環境と成果にこだわって密度の濃い時間を過ごせば、期間の長さは関係ないことを教えてくれます。転職も同様に、在籍期間より、「期間の中身」が大切なのです。ただ時間を待って転職をするより、常に転職市場から情報を集めて、良い求人が出たタイミングで、いつでも出れるようにしておくことが大切です。

しかし、「転職してはいけないタイミング」は存在します。それは「今の仕事が辛い、嫌になった」というタイミングです。この動機による転職は非常に危険です。

仕事が辛いとか、嫌になって転職を考え始めると「会社を辞めること」が目的になってしまいます。どんな会社でも内定が出たらすぐにでも移りたくなってしまうため、本来叶えたいことを後回しにしてしまう可能性が高いのです。

この転職をしてしまうと、また同じ動機で転職する可能性が高く、同じ過ちを繰り返す「負の転職サイクル」によって、キャリアアップが難しくなります。

転職は常に考えておくのが良いですが、あえて転職すべきタイミングがあるとすれ「仕事が最高潮のタイミング」です。成果が出せていて、なおかつ仕事が楽しいと感じられている状態で転職をした方が、ポジティブな成果が得られます。

採用者の視点に立てば分かることですが、ネガティブな理由で転職を考えて行動している人より、今まさに脂が乗っている人材の方が、採用したいと思うはずです。

転職は自分の願望を叶える手段なので、名残惜しいと思えるくらいのタイミングで考えるのがベストです。今いる環境でできる限りの努力をし、気持ちよく送り出してもらえるタイミングを掴んでください。

② 初めての転職活動で大切な「情報量」

 僕はもともと「2年後に転職する」と決めてホームセンターに入社しています。そのため、本気で転職活動をする前から、転職サイトに登録して常に求人をチェックしていました。「今より年収を上げること」を転職の第一目標としていたので、目標とする年収で求人を検索し、気になる求人をひたすらブックマークしました。

転職サイトを眺めていると、六本木の一等地にあるオシャレなIT企業よりも、山梨の山奥にあるメーカーの方が年収が高いとか、資金調達をした無名ベンチャーは年収が高いなど、世の中における「年収の相場」がなんとなく掴めるようになります。

また、高い年収の求人に共通して求められる能力——つまり、転職市場で評価される能力も分かるようになってきます。

求人をただ眺めるのではなく、職種ごとに求められる本質的なスキルや、自分が目標とする年収に必要な仕事の能力を把握して、今の仕事との共通点を探すのです。

僕の経験上、最初の転職で大切なのはこの「情報量」です。

多くの企業の求人を見て、今の仕事との共通点を探す。食わず嫌いしているだけで、本当は自分が活躍できる職種があったり、自分を求めてくれる会社があったりします。

また、求人をチェックすることで、今の年収の妥当性や、業界内での年収ポジションもわかります。僕は転職サイトで年収を把握したおかげで、大体のサラリーマンの年収がわかるようになります。

他業種の求人を見て仕事内容をイメージできるようにためには「普段の情報量」もカギになります。
新聞やネットニュース、雑誌の特集、TVの経済番組、Twitterのトレンドを見て、インプットし、世の中の「流れ」を把握することが重要です。

さらに、様々な業界の人の「生の声」を聞き、マスコミが報道している情報以外の部分を把握することも大切です。

また、ニュースだけでなく、流行りのお店に実際に足を運んだり、TVや電車広告を見て「今どんなものが売れているのか」「何が廃れていったのか」を把握することも大切です。

自分の世の中のトレンドや、流行り廃りのある情報を知らないことには、どんな業界があるのか、どんな業界が今後成長するのかを知ることはできません。ましてや求人を見て、入社後の仕事をイメージするなど不可能です。
様々なことに興味を持って、自分で調べる。自分が知らないことがあれば、すぐスマで検索するという「癖」をつけることが、インプットを増やすきっかけになります。

世の中の情報をインプットする中で、転職する・しないの意思に関わらず、求人情報も一つの情報として自分の中に取り入れていきます。

転職サイトでは、その時に興味のある業界で絞るのではなく、例えば「年収800万円以上」と絞って、自分に縁のない求人を見てみてください。すると、「どういう人が求められているのか」がなんとなく見えてきます。どんな能力を持った人が求められているのか、どんな背景から募集されているのか、自分には受かる能力があるのか、様々な確度から求人情報を眺めてください。

求められている能力が、自分には、何一つも当てはまらないこともありますが、その一方で、「今の仕事の中で、世の中から求められる力があるとしたら、それはどんな力なのか」「どんな力をつければ自分が評価されるのか」を考えてください。

「転職市場で求められる力」を把握することは、日々の仕事の受け方ややり方を変えるきっかけになります。社内での行動や次にやるべき仕事もわかるようになるはずです。今すぐ希望する仕事にはつけないかもしれませんが、長期スパンで社内異動など含めてキャリアを描いてみてください。
 
さらに、定期的に求人をチェックすることで、同じ仕事でも求人内容が変わったり、求人自体がなくなったりすることに気が付けるようになります。

募集していた求人が全くなった場合、そもそもその仕事がそれほど社会に必要なかったことがわかります。社会からニーズのなくなる能力を身につけるより、社会からニーズの増している力をつけるほうが、市場から求められる人材でいられます。

逆に、似たような求人が増えて人材要件が具体的になった場合は、複数人採用した結果、成果を出すタイプが分かり、世の中でのニーズが増していることを示します。企業の募集意欲も旺盛になっているので、自分がその能力を身につけることで採用される可能性が高くなります。

最近の分かりやすい事例に「銀行のデジタル人材」が挙げられます。

求人が出た当初は、ざっくりとした求人が多かったですが、近頃は職種が細分化され、一つ一つも具体的な人材要件になっています。銀行もデジタル推進にあたり、部署としてどういうことをやるべきで、そのためにどういう人材を採用すればよいか分かるようになったのだと思います。
 
今すぐに転職する気がなくても、転職情報は常に眺めておいて損は無いです。求人は流動的に変わるので「いつか転職するときが来る」と考えてどんな求人があるか把握しておくと、いざというときにすぐ転職活動をできる状態にしておくのが鉄則です。

■第3章-3 転職先の選び方 

①年収240万円→1000万円を実現した『軸ずらし転職』

僕はこれまでの転職で大きく年収を上げてきました。ホームセンターから現職であるベンチャーまで、計4回の転職で年収240万から1000万まで上昇させています。

僕が年収を上げてきた転職方法は、年収の高い業界や職種に軸をずらす「軸ずらし転職」という方法です。

年収というのは、「職種×業界」で大枠が決まっています。もちろん、役職(役員、部長、課長、リーダーなど)や、企業ランクと企業属性(外資系、日系大手、中小、ベンチャーなど)も関わってきますが、大きな要素は「職種×業界」にあります。

例えば、「金融業界の大手営業部長:年収1600万円」とか「小売業界の大手で取締役:年収900万円」という感じです。企業規模や役職より、業界や職種の方が年収に大きな影響をもたらしています。

つまり、転職で年収をあげるには「業界」か「職種」のどちらかの軸を「年収の高い業界」または「年収の高い職種」にずらすのが近道なのです。

特に、業界は年収に大きく影響するので「業界」を変える軸ずらしがオススメです。

年収レンジの高い業界は、基本的に「動くお金が大きく、かつ利益率が高い」業界が該当します。例えば、商社やコンサル、金融、通信、広告などです。

各業界における平均年収は「業界別平均年収ランキング」などで検索すればすぐにわかります。もう少し踏み込むのであれば、これから伸びる業界や産業についても知っておくといいです。

これらの知識を入れたうえで、自分の業界や職種経験を転用したり、応用できるような「年収レンジの高い業界」を選ぶのです。

ただし、この方法はあくまで年収を上げることへのコミットが優先なので、企業規模へのこだわりや、企業ブランド、役職へのこだわりが強い人には当てはまらない可能があります。

しかし「年収を上げること」に関心がある人にはとても有効です。

これまでは転職で年収を上げるには、役職を上げるか、企業規模を変えるという方法が一般的でした。転職エージェントに相談しても、転職で業界を変えるのは「未経験だから難しい」とか「即戦力として活躍できそうにない」と言われ、同業同職種への転職を勧められます。

そもそも未経験で他業界や他職種を目指す人自体が少ないのです。

転職をする多くの人が「同業同職種」を選び、若干の年収アップや、役職をつけることでキャリアアップをする道を選びますが、同業同職種への転職では、ぜいぜい年収50万円アップやマネージャーや主任などの役職が限界です。

僕は、4回の転職で3回業界の軸を変えたことで、年収240万円から年収1000万円まで年収を伸ばしてきました。
1社目は小売業界、2、3社目は人材業界、4社目はIT業界、5社目は広告業界と、平均年収の高い業界へ「軸」を変えつつ、営業という職種の軸はそのままに、役職も上げて年収を増やしてきたのです。

1社目の小売業界で採用を経験し、業務を通じて人材広告に興味を持ったことから人材業界へ転職。2社目では人材業界で営業として実績を伸ばして役職を付け、3社目は同じ人材業界の最大手で、役職を上げる転職をしました。

そして、4社目では営業力と役職を活かして、人材業界と同様にレガシーな領域で事業を展開していたIT業界の企業に転職。IT業界の営業として実績を積んだうえで、さらに年収の高い広告業界への営業職に部長として転職し、現在に至ります。

決して誰にでも当てはまるわけではないですが、今在籍している企業よりも高い年収レンジの業界に移ることで、年収の上がり幅は、同業同職種への転職より大きく増やすことができます。

とはいえ、まったく畑違いの業界に転職するのは書類選考で落ちる可能性があります。なので、あくまで自分のいる業界と関わりがある、または自分の業界と近しい、かつ年収レンジの高い業界に、今の業界・職種経験を転用して転職することです。

また、希望年収を少し高めに伝えることも大切です。企業に遠慮して「現年収を維持」とか「御社の規定に従います」と伝えるより、自分がほしい年収を素直に言ったほうが、希望年収に近づけます。

ただし、希望年収は「それだけの年収を払う価値がある人材である」と企業側を納得させる「実績」も必要になるので、あまりにも乖離した年収や説得できないような年収は伝えないほうがいいです。あくまで少し高めくらいを意識をしてください。

先日、僕の知り合いが年収250万円アップのオファーをもらって転職しました。彼は33歳で3社を経験し、広告業界のマーケティング職、大手広告代理店の小会社でリーダーをしており、年収は650万円でした。これまでの3社はいずれも広告業界のマーケティング職なので、同業&同職種でのキャリアです。

彼は今回の転職活動で、広告業界より年収の高い金融業界を受けていました。結果、金融業界のマーケティング職として年収900万円のオファーを受けたのです。

並行して受けていた広告業界のマーケティング職では、役職は上がったものの年収は750万円が限界だったそうです。金融業界という広告業界よりも年収の高い業界に軸をずらしたことで、大きく年収を上げた格好です。

もちろん、こうした転職テクニックも有効ですが、前述しているように、まずは日々の業務で成果を出すことにこだわることがなにより大切です。どこででも欲しがられる人材になるために重要なのは、仕事の「中身」なのです。

③ 次にいくべき転職先の「選び方」

僕は転職先を選ぶ際、「次の、次の会社」を見据えて選んでいます。

目先の年収だけを追い求めても、入社後に自分の市場価値が下がってしまっては本末転倒です。「転職先で自分の市場価値はあがるのか?」という視点は、転職先を選ぶ上でとても大切な視点です。

また、年収を上げる転職先の選び方として、「今儲かっているのか?これから先、儲かる見込みはあるか?」を見るのも大切です。給与は売上があってこそ出されるものなので、儲かる市場に身をおくことは年収を上げる要素になります。

また、伸びている業界に見を置くことは、長い目で役立つスキルも身につきます。伸びている業界では、新しいポジションや今まで経験したことのない仕事が増えるので、自分の経験値を取ることができるのです。

サラリーマンのキャリアは人生でもっとも長い期間続きます。次の転職が最後のゴール、ということはありません。目先の年収や仕事内容で転職するのではなく、その次の会社で達成したいことを見据えて選ぶのが良いです。
自分がやりたい仕事を今できなくても、その仕事をするために必要なことを積み上げていけば、いつか必ずその仕事に就くことができます。

そのために、目指す山への「登り方」と、登るために必要な「道具」を揃える必要があります。

もし、自分が目指す仕事やポジション、年収があるなら、そのポジションにいる人に、今まで歩んできたルートを聞いてみてください。周りにいなければ、転職エージェントに聞くのも良いです。「○○社の営業マネージャーは、どのような経歴の人が多いですか?」と聞けば、歩んできたルートをざっくり教えてもらえるはずです。

加えて、「年齢と時間軸」を考えることも大切です。

例えば、平均年収の高い外資系企業のアソシエイトで年収650万円のオファーと、急成長中のベンチャー企業の営業部長で年収600万円のオファーだったら、どちらが良いでしょうか。

何を軸にするかによりますが、この選択をする際には、自分の年齢と時間軸も考慮したほうが良いです。この2つの場合、20代であれば前者、30代であれば後者を選ぶのが良いと思います。

外資系で年収が高いという点には惹かれますが、アソシエイトは最も下のポジションです。もし30代でこのキャリアを選んでしまうと、今まで積み上げきたものがゼロからのスタートになることを意味します。

キャリアに正解はありませんが、その次の転職を見据えると、30代中盤以降で必要となる能力を得られない可能性が高いです。この2つの選択肢であれば、年収の低いベンチャーであっても、部長という肩書きを手にしてその次のキャリアで、大手企業の部長やマネージャーポジションを狙ったほうが懸命です。

「どちらのオファーがより自分に合っているのか」を考えるうえでは、年齢と時間軸——つまり、「次の次のキャリア」まで見据えて考えることが重要なのです。

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続きは書籍に詳細に書いています。職務経歴書の書き方や転職先の選び方など、転職に関する具体的な方法を書いています。また、転職サイト転職エージェントの記事も合わせてご覧ください。

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『転職と副業のかけ算』の要約動画

サラタメさんに解説してもらった動画と対談した動画をご紹介します。

僕が転職活動をしながら思考してきたことを書いているので、その経験と考え方が本書で少しでも伝われば幸いです。本書の無料プレゼントはこちらからどうぞ。

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執筆者・監修者のmotoについて

moto
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戸塚俊介。1987年長野県生まれ。地方ホームセンターやリクルート、ベンチャー企業など7社に転職後、副業の転職メディアを上場企業へ売却。現在は「転職アンテナ」を運営するmoto株式会社HIRED株式会社の代表取締役。著書に『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)がある。(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)。

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