
おかげさまで2冊目の書籍『WORK-価値ある人材こそ生き残る-』を発売しました。
前作『転職と副業のかけ算』は、「転職」や「副業」という手段を通じて個人の価値を最大化することをテーマにした本でした。今回の『WORK』では、もう少し手前にある「仕事との向き合い方」をテーマにしています。
コロナ禍で働く環境が変わり、僕自身も起業や会社売却を経験する中で、働き方について考える時間が増えました。その中で、これからの働き方を改めてまとめたいと思い、日経BPからこの本を出版しました。
主なテーマは「自分の価値を上げる働き方」です。働き方の延長にある「キャリア」や「転職」についても、第三章で詳しく書いています。
本記事では、第三章にあるキャリアの項目から「転職活動は在籍しながらやる方がいい」という項目を公開します。いまの会社を辞めてから動くべきか、働きながら進めるべきかで迷っている方は、判断材料のひとつとして読んでみてください。
日経BOOKプラスでの記事掲載や、サラタメさんによるYouTube解説動画もありますので、こちらも合わせてご覧ください。
転職活動は在籍しながらやる方がいい
私の経験上、転職活動は在籍しながら進めることをおすすめします。
理由は、内定を取ることだけが転職活動ではないからです。求人を比べる時間、条件を見直す余裕、今の会社に残る選択肢。この3つが残っているだけで、転職先を選ぶときの判断が変わります。
「在職しながらだと、面接に行きづらい」という相談ももらいます。たしかに、平日の日中に面接や転職エージェントとの面談を入れるのは簡単ではありません。それでも、本当に転職したいのであれば、有給や半休、オンライン面接、始業前や終業後の面談枠を使ってでも、在職中に動いた方がよいです。
私は3カ月間、無職だった期間があります。当時は営業をやっていたため、在職中は「外回り」という名の空アポを入れて面接を受けていました。
ただ、自分の仕事が忙しくなると面接の時間を取れなくなります。外回りがない日にスーツで会社へ行き、上司に「なんで今日スーツなの?」と聞かれて焦ったこともあります。転職活動をしていることを周囲に知られないようにしながら動くのは、思っていた以上にストレスでした。
とはいえ、求人は自分の都合を待ってくれません。目の前の仕事も大切でしたが、それ以上に自分のキャリアを後回しにしてはいけないと、少しずつ思うようになりました。
当時は転職エージェントをメインに使っていたため、企業との面接だけでなく、エージェントとの面談にも時間を割く必要がありました。
「いい転職エージェントを見つければ、もっとたくさんオファーがもらえるんじゃないか」と考えるようになり、転職活動に集中するために会社を退職しました。
有給消化期間とはいえ、晴れて無職となった私は、全力で転職活動を始めました。退職した翌日からほぼすべての転職エージェントに登録し、多い日には1日6件の面談をこなしていました。
そのときは「仕事をしていたら、ここまで動けなかった」と思っていました。時間をすべて転職活動に使えることに、最初は充実感もありました。
しかし、その勢いが続いたのは最初の2週間ほどでした。
退職から1カ月が過ぎた頃には面談数が減り、予定のない時間が増えていきました。おかわり自由のカフェに入って、朝から晩まで転職サイトを眺めて時間をつぶしたり、いつの間にかスマホでゲームをしていたりしました。
時間があるほど、冷静に考えられると思っていました。でも実際は、空白の時間が増えるほど不安も増えていきました。
「このままだと、自分が望むオファーは出ないかもしれない」
そう思い始めた頃には、求人に妥協しそうになっていました。在職中であれば、もっと強気に比較できていたはずです。ところが、後がない状態になると「よい転職をすること」ではなく、「とにかく転職すること」が目的になってしまいます。
最終的には自分が理想とする求人に出会えたので良かったですが、この経験から、転職活動は在籍しながらやる方がいいと思うようになりました。
会社を辞めてから転職活動をしたのは、後にも先にもこのときだけです。転職活動には時間も必要ですが、それ以上に「断れる余裕」が必要です。
今の仕事が忙しくて転職活動ができない方は、まず面接や面談の時間を先に確保してください。有給や半休を使う、担当者に平日夜やオンライン面談を相談する、応募する求人を絞る。小さくても動き始めることで、キャリアの選び方は変わります。
在職中に転職活動を進めるときの考え方
在職中の転職活動では、たくさん応募することよりも、比較できる状態を残すことを優先してください。今の会社に残る選択肢がある方が、年収や仕事内容、働き方の条件を冷静に見られます。
転職エージェントを使う場合も、担当者に「平日夜の面談が可能か」「面接日程をどこまで調整できるか」「現職に知られない形で進められるか」を確認しておきましょう。ここが合わない担当者だと、在職中の転職活動は進めにくくなります。
一方で、すでに心身の負担が大きく、今の職場に残ること自体が難しい方もいます。その場合は、無理に在職中へこだわらず、生活費や退職後の活動期間を確認した上で判断してください。目安としては、数カ月分の生活費があるかどうかで、求人を選ぶ余裕はかなり変わります。
大切なのは、辞めるか辞めないかを勢いで決めないことです。転職先を選ぶ前に、今の仕事で何を積み上げ、次の会社で何を実現したいのかを言葉にしておきましょう。
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この続きはぜひ書籍で読んでみてください。僕の会社員経験をすべて詰め込んだので、明日からの働き方を考えるきっかけになるはずです。
『WORK-価値ある人材こそ生き残る-』はAmazonで販売されています。
執筆者・監修者のmotoについて
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起業家・著述家(Wikipedia)。実名は戸塚俊介。広告・人材・IT業界など8社へ転職。副業でmoto株式会社を起業し、上場企業へM&A。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)代表取締役。著書:『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)


