【人事向け】戦略的人事になるために読むべき「採用と組織の本」7選

採用と組織の本

僕がベンチャーで採用担当をしていた際、業務のインプットで特に役立った本をご紹介します(この記事は随時更新しています)。

「採用 本」で探している方の中でも、知りたい内容は少し分かれます。初めて採用を任された方は採用の全体像、面接を担当する方は見極め方、新卒採用を担当する方は母集団形成や選考設計を知りたいはずです。

この記事では、採用の細かな質問集というよりも、採用を経営や組織づくりの中でどう考えるかを学べる本を中心に選びました。面接の質問例や新卒採用の実務テンプレートだけを探している方は、面接・新卒採用に特化した本もあわせて確認してください。

採用本を選ぶ前に決めておきたい読み方

採用本は、目的を決めてから選ぶ方が外しにくいです。初めて採用を担当する方は「採用の考え方」から入り、次に「人材の見極め方」、最後に「組織や制度づくり」の本へ進むと理解しやすくなります。

初めて採用を担当する方におすすめの読む順番

初めて採用を担当する方は、まず『ウォー・フォー・タレント』で採用の位置づけをつかみ、次に『採用基準』で人を見る軸を学ぶのがおすすめです。制度や組織づくりまで任されている方は、その後に『戦略人事のビジョン』や『変革型人事入門』へ進んでください。

人事や組織論、採用におすすめの本

リクルートやSMSでの採用、ベンチャーでの組織づくりにおいて実際に役立った「採用・人事・組織論」の本をご紹介します。採用担当になったばかりの方、人事を兼任する方、経営に近い立場で組織を考える方は、読む目的に合わせて選んでみてください。

1.ウォー・フォー・タレント

おすすめ度:★★★★★

僕がリクルートで採用担当を任されたとき、先輩から最初にすすめられた一冊です。採用を「人が足りないから募集する仕事」ではなく、事業を伸ばすための競争として捉えるきっかけになりました。

内容は、優秀な人材をどう確保し、どう活躍してもらうかを事例とともに整理したものです。初めて採用を担当する方が読むなら、まずこの本で採用の前提をつかむのがおすすめです。面接テクニックよりも、採用を経営課題として考えたい方向けです。

2.戦略人事のビジョン

おすすめ度:★★★★・

こちらはベンチャーで人事を兼任すると決まったときに購入した本です。採用だけを見ていると、どうしても応募者対応や面接の進め方に目が向きますが、この本は人事の役割をもう少し広く捉え直すのに役立ちました。

よくあるハウツー本のように、すぐ使える施策を並べる本ではありません。制度を作る前に、会社としてどんな組織をつくりたいのか、社員に何を伝えるべきなのかを考える内容です。採用担当者というより、人事企画や組織づくりまで関わる方に合う一冊です。

3.なぜ人と組織は変われないのか

おすすめ度:★★★・・

組織開発やマネジメントに踏み込んで学びたい方向けの本です。採用そのもののノウハウ本ではありませんが、採用後に人が変わる、組織が変わるとはどういうことかを考える材料になります。

400ページを超えるボリュームがあるため、採用担当になった初日に読む本としては少し重めです。評価制度や育成、組織変革まで担当している方が、時間を取って読むのに向いています。採用した人が入社後にどう成長するかまで考えたい方には学びが多い一冊です。

4.ワーク・ルールズ!

おすすめ度:★★★★★

Googleの人事トップを務めたラズロ・ボックが、採用、評価、育成、組織づくりについて書いた本です。Googleの成功例だけでなく、失敗例や検証の過程も紹介されているため、施策の背景まで知りたい方に向いています。

大企業の事例なので、そのまま自社に当てはめる本ではありません。ただ、採用や評価を感覚で進めず、仮説を立てて検証する姿勢は、ベンチャーや中小企業の人事にも参考になります。採用施策を見直す立場の方におすすめです。

5.採用基準

おすすめ度:★★★★・

元マッキンゼーの採用マネジャーである伊賀泰代さんが、マッキンゼーの人材観や採用で見るべき基準について書いた本です。採用面接の質問集ではなく、「どんな人を採るべきか」を考えるための一冊です。

タイトルは『採用基準』ですが、中心にあるのはリーダーシップの考え方です。地頭のよさや論理的思考力だけで候補者を見てしまう方は、読んでおくと評価軸を見直すきっかけになります。面接官として候補者を見る立場の方にもおすすめです。

6.ALLIANCE

おすすめ度:★★★★・

LinkedInの創業者リード・ホフマンらによる本です。企業と個人が長く雇用関係を続けることだけを前提にせず、仕事を通じて信頼関係を築く考え方が書かれています。

採用担当者にとっては、入社してもらうことだけでなく、入社後の関係性まで考えるきっかけになります。退職を前提にするというより、社員のキャリアと会社の事業をどう接続するかを考える本です。採用広報、リファラル採用、アルムナイとの関係づくりに関心がある方にも合います。

リクルートでの経験と重なる部分もあり、個人的にも共感できる箇所が多くありました。人事だけでなく、経営者や転職を考える方にもおすすめです。

7.「変革型人事」入門

おすすめ度:★★★★★

人や組織の問題を、人事部門だけの仕事ではなく、経営の実践として捉えるための本です。採用、育成、評価、配置をバラバラに考えるのではなく、事業と人材をどうつなげるかを整理できます。

採用実務だけを知りたい方には少し広い内容です。一方で、営業や事業部門から人事に異動した方、経営者に近い立場で採用や組織づくりを任されている方には、かなり参考になります。採用活動を「人を集める仕事」で終わらせたくない方におすすめです。

採用本を選ぶときは、いま自分が困っていることから逆算してください。初めて採用を任された方は『ウォー・フォー・タレント』や『採用基準』、人事制度や組織づくりまで見たい方は『戦略人事のビジョン』や『変革型人事入門』から読むのがおすすめです。

面接の質問例、新卒採用の年間スケジュール、求人票の書き方などをすぐ確認したい方は、実務特化の本もあわせて選ぶと補完できます。この記事で紹介した本は、採用の手順を覚えるというより、採用をどう考えるかを整理したい方に向いています。参考になれば幸いです。

執筆者・監修者のmotoについて

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起業家・著述家(Wikipedia)。実名は戸塚俊介。広告・人材・IT業界など8社へ転職。副業でmoto株式会社を起業し、上場企業へM&A。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)代表取締役。著書:『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)

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