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おすすめのビジネス書のベストセラーを年代別に紹介
この記事は、これまでに5回以上の転職活動を経験し、20社以上の転職エージェントを利用してきたmotoが、おすすめのビジネス書を年代別にご紹介します。
本記事の筆者であるmotoは、リクルートやベンチャー企業など7社へ転職し、転職に関する知見を発信し、さまざまなメディアで取り上げられました。Twitter(@moto_recruit)のフォロワーは10万人を超え、転職経験を書いた書籍『転職と副業のかけ算』はAmazonランキングで総合1位のベストセラーとなっています。
筆者のキャリアやこれまでの実績についてはプロフィールをご覧ください。
※キャリアや転職に関するおすすめ書籍は下記記事にまとめているので合わせてご覧ください。
20代におすすめビジネス書
業界、職種問わず20代におすすめのビジネス書をご紹介します。下記のビジネス書はすべての20代のビジネスマンにおすすめです。
1.WORK
おすすめ度:★★★★★
手前味噌ですが、私が書いた一冊です。これまでのキャリアの中で失敗から学んだことについて書いています。
ベストセラーとなった前作『転職と副業のかけ算』は「転職」や「副業」という手段を通じて“個人の価値を最大化する”というテーマでしたが、本作は「仕事との向き合い方」をテーマにしています。
本作では、僕の過去の経験から「成果との向き合い方」や「組織で働く上で持つべき視点」、「自分の価値を上げる働き方に必要な思考法」など、会社員として働く中で得た考え方を70項目に分けて書き出しています。
書籍の詳細はこちらをご覧ください。
2.未来に先回りする思考法
おすすめ度:★★★★★
未来に先回りすることができる0.1%の人たちを調べていくと、99.9%の人とはまったく違った思考法を用いて、未来を見通していることがわかりました。両者を分けているのは、パターンを認識する能力です。
広告系ベンチャーの事業部長からもらったメタップス代表取締役の佐藤航陽氏のビジネス書。めちゃくちゃ面白かったです。
この本では、タイトルの通り「未来についてどう自分の頭で考えて、答えを見つけるか」がめちゃくちゃわかりやすく説明されています。
文章自体がキレキレで世の中を見る視点が鋭く、読んでいて爽快感を味わえる本は最近なかったので、本当に面白く読めました。
3.なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えてくれないのか?
おすすめ度:★★★★・
営業とは、ものを売ることではなく、自分を売り込むだと考えている。お客様は商品を買うのではなく、信頼できるあなたが売っているもの、つまりあなた自身を買うのだ。
黄色い看板を掲げる激安が売りの大手小売業界社長にお薦めいただきました。
ハーバードMBAで教育を受けた英国人のジャーナリストが、モロッコの絨毯商人、日本のトップ生保営業マン、イギリスのテレビ通販セールス、米国の美術商などを取材して、彼らの生い立ちや「成功の秘訣」について書かれたビジネス書です。
僕自身、営業のビジネス書は何冊か読んできましたが、ビジネスに関する学びは「リアルな事例」が大切だと思っており、その点でこの本は非常に参考になりました。営業マンにおすすめできるビジネス書です。
4.確率思考の戦略論
おすすめ度:★★★★★
「ビジネス戦略の成否は『確率』で決まっている。そしてその確率はある程度まで操作することができる」
2010年に730万人だったUSJの年間来場者数を5年間で1,390万人まで増加させた実績を持つ著者の一冊。5年間で来場者数を倍増させたのは「偶然ではなく計算されていた」というマーケティングのビジネス書。
価格が少し高いのがネックですが(3,000円超えます)、ビジネスマンなら必読の一冊です。タイトルの通り「数学マーケティング」なので、難しい数式も出てきますが、わからなくても読めますし思考が深まるビジネス書だと思います。
5.アナロジー思考
おすすめ度:★★★★・
エス・エム・エスの役員の方にもらった一冊。
何か新しい経験するとき、似たような過去の経験から類推(アナロジー)して「あれと同じ感じかな?」と考えたりすることがありますが、それこそが「アナロジー思考」です。
アイデアは「これまでどこかにあったものの組合せ」でしかないため、何か新しいことを考えるには「どう組み合わせるか」という思考が必要になってきます。この思考は、日常生活でも非常に役立ちます。
様々な事例から丁寧に解説してくれるので、普段の仕事でいろんな側面から物事を考えたい人におすすめするビジネス書です。
6.エッセンシャル思考
おすすめ度:★★★★・
クライアントであるITベンチャーの社長から頂いた一冊。日々の作業に忙殺されがちな人や、周囲に流されやすい人におすすめです。
エッセンシャル思考とは「重要なことだけ」を行うための考え方のこと指します。
非エッセンシャル思考の人は、トレードオフが必要な状況で「どうすれば両方できるか?」と考える。だがエッセンシャル思考の人は、「どの問題を引き受けるか?」と考える
「選ぶことを選ぶ」という言葉がとても印象的でした。「最小の時間で成果を最大にする」というのはすべてのビジネスマンに求められることだと思うので、読んで損はないです。とてもおすすめのビジネス書です。
30代におすすめのビジネス書
30代で大手企業に勤める会社員の方や、ベンチャー企業でマネジメントをしている人に人気のあったビジネス書をご紹介します。いずれも非常に読みやすい本なので、ビジネス書に慣れていない人にもおすすめです。
1.イシューからはじめよ
おすすめ度:★★★★・
外資コンサル出身でDeNAに勤める役員の方にもらったビジネス書。「労働時間なんてどうでもいい。価値のあるアウトプットが生まれればいい」というのが印象的でした。
これまでいろいろな問題解決系の本を読んできましたが、最もわかりやすくまとまっており、DeNAっぽい感じがしました。
問題を解く前に「解くべき問題を見極める」という考え方と「その具体的戦略」について詳しく書かれているので、実際の仕事の中でとても役立ちました。
2.HARD THINGS
おすすめ度:★★★★★
転職を考えていたときに人材広告を営むベンチャー企業の社長からもらったビジネス書。現実で起きた難題をどう解決してたか?がリアルに書かれています。
「社員をクビにするときの作法」や「親友を降格させる」、「クライアントから契約解除を言い渡されたときにどうしたか」など、本当にリアルで起こることばかりが書かれているので、自分ごととして読めた一冊でした。
経営者はどんな気持ちで仕事しているのか?について、真剣に知りたい人におすすめのビジネス書です。
3.ビジョナリーカンパニー②
おすすめ度:★★★★★
一般的な普通の会社がいかにして“偉大な企業”に変貌するかの違いやポイントが「飛躍の法則」としてまとめられています。
日々の小さな積み重ねにおいても、自分は何を意識して仕事をすればいいのか、どのようなリーダーが素晴らしい会社を築き上げることができるのか、という一歩上の視点を学べます。
4.7つの習慣
おすすめ度:★★★★★
全世界で4000万部、日本でも240万部を超える大ベストセラーです。僕は仕事やキャリアなど、何かに迷った時に読み返しています。
すべての時代と人種、年齢や性別を問わず、どんな人にも当てはまる普遍的な原則で、ビジネスの場でも応用できます。重厚な本なので、長期休みのタイミングなどで読んでみてください。
40代におすすめのビジネス書
40代の大手企業の部長や事業本部長など、マネジメント層に人気のあったビジネス書です。
人事制度設計や研修などでも使われている本なので、人事だけでなく、組織を俯瞰する立場の方はぜひ読んでみてください。
1.学習する組織
おすすめ度:★★★★★
DeNAの役員の方から頂いたビジネス書です。ベンチャーに勤める方や、マネージャー職の人は必読だと思います。
「システム思考」という考え方を通して「自ら問題を解決していける組織」にしていくための知識や知恵が書かれており、非常に実用的です。
よくある自己啓発本と違って「何故問題が起こるのか」「どう対処すべきか」について、理論や経験に基づいて書かれているので、組織作りに関心がある人は読んでみてください。
2.なぜ人と組織は変われないのか
おすすめ度:★★★・・
リクルートに在籍していたときに人事の役員の方からもらった一冊。なぜ組織と個人は変われないのかについて、データや筆者の見識も踏まえて分かりやすく解説されているビジネス書です。
400ページを超えるボリュームがあるので、長期休暇などの時間があるときに読んでみてください。ボリュームは多いですが、本当に勉強になる内容なので、会社の合宿などにも使えると思います。
3.グロービス MBA組織と人材マネジメント
おすすめ度:★★★・・
上場しているベンチャー企業の役員の方からもらったビジネス書。人事は必読。「組織文化」「組織体制」「評価制度」などのシステムを通していかに組織を作り込んでいくか、ということが書かれています。
「戦略を実行するために組織はどうあるべきか」「人材の能力を最大限引き出すために人事制度はどうあるべきか」を学ぶことができる教科書的な本です。こちらも組織課題を抱えるすべての人に役立つと思います。
以上、おすすめビジネス書でした。
有り難いことに、僕自身も書籍を出す機会に恵まれ『転職と副業のかけ算』を出版し、おかげさまでAmazon総合・ビジネス書ランキング1位のベストセラーとなりました。
いずれもビジネスマンなら押さえておきたい点がたくさん書いてある本なので、時間のあるときに読んでみてください。
執筆者・監修者のmotoについて
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戸塚俊介。1987年長野県生まれ。地方ホームセンターやリクルート、ベンチャー企業など6回の転職を経験後、転職メディアを上場企業へ売却。現在は「転職アンテナ」を運営するmoto株式会社およびHIRED株式会社の代表取締役。著書に『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)がある。(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)。