【厳選】motoが選ぶ会社員におすすめのビジネス書10選

会社員におすすめのビジネス書10選

motoが選ぶ会社員におすすめのビジネス書10選【一覧】

これまで読んできたビジネス書の中から、仕事やキャリアで迷ったときに何度も読み返してきた10冊をまとめました。

選んだ基準はシンプルです。発売から年数が経っても中身が古びない本、そして20代で読んだときと30代で読んだときで、線を引く場所が変わる本。売上ランキングの順位は見ていません。

※今回ご紹介する書籍は青山ブックセンターの企画「motoさんの選書フェア」特設コーナーで2022年1月に展開されました。

書名 こんなときに読みたい おすすめ度
1.なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか? 営業を「売り込む仕事」だと感じている ★★★★★
2.コンテナ物語 業界や事業の構造を大きく捉えたい ★★★★★
3.起業の天才! 会社が伸びる過程と、その裏側を知りたい ★★★★★
4.Think CIVILITY 職場の空気やチームの人間関係が気になる ★★★★・
5.ザ・ゴール 直したい点が多すぎて手が止まっている ★★★★・
6.ビジョナリーカンパニー② 強い組織に共通するものを知りたい ★★★★★
7.7つの習慣 仕事の優先順位や自分の軸が定まらない ★★★★★
8.シンプルに考える 問題が複雑で、何から手をつけるか決まらない ★★★★・
9.一勝九敗 失敗したあとの判断を変えたい ★★★★・
10.伝え方が9割 提案や依頼が思うように通らない ★★★★・

会社員におすすめのビジネス書10選|読みどころと向いている人

1.なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

おすすめ度:★★★★★

営業を「売り込む仕事」だと思っている方に、まず読んでほしい一冊です。著者は世界中の売り手を訪ね歩いて取材していて、モロッコの絨毯商から保険の営業まで、売る現場の話が延々と出てきます。読み終わる頃には、営業が人を動かして信頼をつくり、事業を前に進める仕事だとわかります。

営業職の方はもちろん、企画、マーケティング、採用、マネジメントに関わる方にも学びがあります。僕自身、営業として数字を追っていた時期にこの本の見方に何度も助けられました。顧客との向き合い方を一度見直したいときに開いてみてください。

この本は新R25のこちらの記事でも僕から紹介させていただきました。

2.コンテナ物語

おすすめ度:★★★★★

ただの「箱」の大きさを世界で揃えただけで、港の荷役にかかっていた時間と費用が一気に崩れ、やがて製品をどの国でつくるかという判断まで動いていった。その数十年を丹念に追った一冊です。派手な経営論は出てきません。それでも、事業や産業を見る目を鍛えたい方にはかなり面白く読めるはずです。

この本を読むと、目の前の業務を良くする話と、仕組みごと入れ替える話は別ものだとわかります。自社の売り方や業界の常識が数年で変わりうる、と考えておきたい方に向いています。

3.起業の天才!

おすすめ度:★★★★★

リクルートを創業した江副さんの軌跡を、創業から拡大、そして事件まで含めて追った一冊です。成功談で終わらせず、事業が大きくなる過程で組織の中に何が起き、人がどう入れ替わり、最後にどこで足をすくわれたのかまで書き切っているところが、読み終えたあともずっと僕の中に残りました。

起業を考えている方だけでなく、会社の成長や組織づくりに関心がある方にも向いています。リクルート出身の方が周りに多い環境で働いているなら、あの独特の考え方がどこから来たのかも見えてきます。

江副さんが新入社員に送った言葉などについては、こちらの記事でまとめています。

4.Think CIVILITY

おすすめ度:★★★★・

礼節の話です。といってもマナー本ではありません。無礼な言動を受けた人がどれだけ集中力を落とすか、その場に居合わせただけの人のパフォーマンスまでどう下がるか、そういう当たり前に流されがちなことが、調査の数字とともに淡々と書かれています。

読んだあと、自分の言い方やメールの一行を軽く扱えなくなりました。部下や後輩を持つ方、チームの雰囲気を変えたい方、管理職になる前に人との接し方を見直したい方に合う可能性があります。役職が上がるほど効いてくる一冊です。

5.ザ・ゴール

おすすめ度:★★★★・

工場再建の物語を読み進めるうちに、TOC(制約理論)の考え方が自然と身につく名著です。全体の速さを決めているのは一番遅い工程であって、そこ以外をどれだけ改善しても最後に出てくる数字は変わらない、というこの一点を持ち帰れるだけでも、読んだ甲斐があります。

舞台は工場ですが、営業でも採用でもプロジェクト管理でも同じことが起きます。やることリストが膨らんで手が止まっているときに開くと、今週どこを触ればいいのかが絞れます。ページ数はありますが小説なので、通勤中でも進みます。

6.ビジョナリーカンパニー②

おすすめ度:★★★★★

良い会社が偉大な会社へ変わるとき、何が起きていたのか。膨大な調査から「飛躍の法則」として整理したビジネス書です。誰をバスに乗せるかを先に決める、という話は有名ですが、原典で読むと前提の置き方が違って見えます。

経営者向けに見えて、実際は組織の中で成果を出したい方にこそ効きます。マネージャーになる前後で読むと、自分のチームで何を積み上げるかを考える材料になります。

7.7つの習慣

おすすめ度:★★★★★

出版社の公式サイトによると、全世界5,000万部、日本国内270万部を超えたロングセラーです(2026年8月時点の記載)。僕は仕事やキャリアで迷ったときに読み返しています。

読んですぐ答えが出るタイプの本ではありません。主体性、優先順位、人との関わり方といった、働いている限り何度もぶつかるテーマがまとめて置いてある本です。転職を考えたとき、部下を持ったとき、家庭の時間が増えたとき。そのたびに引っかかる章が変わります。最初の1冊としても、10年後の再読用としても手元に置いておける本です。

8.シンプルに考える

おすすめ度:★★★★・

こちらの本は、新R25さんのタクシー広告で紹介させていただいた一冊です。

LINEを率いた著者が、社内のルールや会議、差別化といった「ふつうは必要だとされているもの」を次々に外していく話です。この本を読んでから、仕事で問題が起きたときに「本当に向き合うべき論点は何か?」と考えるようになりました。

複雑に見える仕事でも、余計な前提を外すと、まず動かすべき点が見えてくることがあります。企画、事業づくり、マネジメントなど、判断する場面が多い方に向いています。思考法の本を何冊も買う前に、まずこの1冊で考え方を絞ってみるのも良いと思います。

9.一勝九敗

おすすめ度:★★★★・

タイトルのとおり、ユニクロの歩みを九つの失敗から書いた一冊です。野菜事業の撤退もロンドン進出のつまずきも、経営者本人の言葉で残っています。うまくいかなかった判断まで読めるところに価値があります。

経営者の考え方を知りたい方、事業責任者やマネージャーとして意思決定に関わる方に向いています。若手の方が読むなら、派手な成果よりも、失敗をどれくらいの速さで次の判断へ変えているかに注目してみてください。同じように経営の実話を追いたい方は、ノンフィクションのビジネス書もあわせてどうぞ。

10.伝え方が9割

おすすめ度:★★★★・

コピーライターの佐々木圭一氏が、相手に伝わる言葉のつくり方を型として整理したベストセラーです。同じ依頼でも、切り出し方を変えるだけで返事が変わる。その手順が具体的に書かれています。

コミュニケーションの本は精神論で終わるものも多いのですが、この本は言葉をどう置き換えるかまで落とし込まれています。資料、メール、提案の一行を見直したい方に向いています。面接で自分の経験をどう話すかに悩んでいる方は、面接対策におすすめの本もあわせて読んでみてください。

ビジネス書の選び方|僕がこの10冊を選んだ基準

いま詰まっている場面から逆算して選ぶ

ビジネス書を選ぶときは「いま仕事の何で詰まっているか」を先に言葉にしてみてください。提案が通らないのか、やることが多すぎて手が止まっているのか、チームの空気が重いのか。ここが決まると、10冊のうちどれを開けばいいかは自然に絞れます。

僕も20代の頃はそうでした。課題が決まらないまま話題の本を買っては、読み終えた達成感だけが残って、翌月には表紙すら思い出せない。それを何度か繰り返してから、買う前に「いま何に困っているか」を一行で書き出すようにしました。

発売から年数が経っても読まれている本を軸にする

この10冊は、いわゆるロングセラーや名著と呼ばれる本が中心です。『ザ・ゴール』は2001年、『ビジョナリーカンパニー②』も2001年、『7つの習慣』にいたっては原著が1989年。それでも今も売れ続けています。

長く残っている本は、流行りの手法や当時の景気といった賞味期限のあるものがふるい落とされたあとで、それでも読まれ続けている部分だけが手元に残っているということです。読み返したときに前と違う場所へ線を引ける本は、だいたいこの層にあります。1冊目に迷ったら、発売から10年以上経っていて、いまも版を重ねている本を選んでおくと外しにくいです。

新刊ランキングは話題を知るために使う

売上ランキングやベストセラーの棚は、いま何が語られているかを知るのに向いています。会話の材料としても役に立ちます。ただ、ランキングは「多くの人が買った順」であって「あなたの課題に効く順」ではありません。

僕は分けて使っています。書店に行ったら新刊の棚をひと通り眺めて何が語られているかだけ拾い、実際にレジへ持っていくのは自分の課題に近い本、というやり方です。話題の本と定番の本を1冊ずつ手元に置いておくと、気力があるときとないときで読み分けられるので、どちらかは必ず前に進みます。

読んだ内容を仕事に残すには1冊につき1つだけ試す

ビジネス書を読んで満足して終わるかどうかは、読んだ量ではなく、読んだあと何を変えたかで決まります。僕がやっているのは、1冊読んだら仕事で試すことを1つだけ決める、という方法です。

『伝え方が9割』を読んだなら、次の依頼メールの書き出しを一行変えてみる。『ザ・ゴール』なら、今週いちばん詰まっている工程を1つだけ書き出して、そこだけ手を入れる。それくらいの小ささで構いません。10個メモするより、1個を来週やるほうが仕事は変わります。

読み終えた本は、捨てずに本棚へ戻しておいてください。担当している商材が変わったり、部下ができたり、転職して環境ごと入れ替わったあとで読み返すと、前は素通りしていた章が急に自分の話として刺さってきます。同じ本で2回おいしい。ビジネス書の良いところはそこです。

ビジネス書のおすすめに関するよくある質問

ビジネス書は月に何冊読めばいいですか?

冊数は目安です。月1冊でも、そこから1つ仕事のやり方を変えられていれば十分だと思います。逆に月に5冊読んでも、翌週の動きが先週とまったく同じなら、それは読書というより情報収集で終わっています。まずは1冊を読み切って、試すことを1つ決めるところまでやってみてください。

名著やロングセラーから読んだほうがいいですか?

1冊目なら、長く読まれている本から入るのをおすすめします。時代が変わっても残っている内容だけが書かれているので、数年後に読み返しても使えるからです。この記事で紹介した10冊も、多くが発売から10年以上経っています。話題の新刊は、定番を1冊読んだあとで並行して読むと比べながら読めます。

年代によって読む本は変えたほうがいいですか?

年齢よりも、いま任されている役割で変えるほうが実際に合います。とはいえ、20代は仕事の型づくり、30代は成果の出し方、40代は組織や事業を見る話に寄っていくのは確かです。年代を軸に探したい方は年代別のおすすめビジネス書でまとめているので、そちらを見てみてください。

読んでもすぐ忘れてしまいます

全部を覚えようとするから残らないのだと思います。線を引くのは1冊につき2~3カ所で十分です。僕は読み終わったあと、印象に残った箇所だけをスマホのメモに一行で書いて、月に1回見返しています。それだけでも、会議で言葉が出てくる頻度は変わります。

転職を考えているときに読む本はありますか?

キャリアの選択そのもので迷っているなら、ビジネス書より転職やキャリアをテーマにした本のほうが早いです。転職やキャリアを考える人におすすめの本で、僕が読んで良かったものをまとめています。そのうえで、転職後に成果を出す話まで含めて考えたい方は、この記事の10冊に戻ってきてください。

以上、会社員におすすめのビジネス書10選でした。ランキングの上位から順に買っていくより、いま自分が詰まっているテーマに近い1冊から手に取るほうが、読み終わる確率も、仕事が変わる確率も高くなります。営業、経営、組織、人間関係、伝え方。この中で気になった言葉があった方は、その本から開いてみてください。

執筆者・監修者のmotoについて

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起業家・著述家(Wikipedia)。実名は戸塚俊介。広告・人材・IT業界など8社へ転職。副業でmoto株式会社を起業し、上場企業へM&A。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)代表取締役。著書:『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)

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