
年収800万円以上の「ハイクラス転職」 は、実際には難しい、簡単ではないと言われます。
ハイクラス転職は、特定の業界や職種におけるスキルや実務経験、マネジメント経験が求められるため、市場における求人数はあまり多くなく、非公開で募集する企業も多いため、転職が難しいと言われています。
しかし、実際には決して難しいことはなく、きちんと転職活動をすれば、ハイクラス転職で成功することはできます。
特に、ハイクラス転職では、転職エージェントをどう活用するかによって大きく変わってきます。ハイクラス転職に強いエージェントを利用することで、難しいハイクラス転職の成功確率は上がります。
本記事では、ハイクラス転職が難しいと言われる理由とその背景、ハイクラス転職で転職エージェントを利用するメリットなどについて、転職の専門家であるmoto(戸塚俊介)が解説します。
ハイクラス転職が難しいと言われる実際の理由
まずはじめに、ハイクラス転職が難しいと言われる実際の理由について解説します。
1. 求められるスキルや経験が高いため
ハイクラス転職は、年収が高い分、求められるスキルや経験が高くなります。
実務経験だけでなく、マネジメントスキルや語学スキル、実務経験における成果などが求められるため、ハイクラス転職は選考の難易度が上がります。
また、ハイクラス転職では書類選考を通過しても、実際の面接で経験について詳細に問われ、その際に能力不足であったりスキル不足と判断され、実際の業務で求められるレベルに達していないことから、不採用になることがあります。
選考で書類選考を突破しても、面接で経験の中身を確認され、なかなか受からないということは多々あります。こうしたことからも、ハイクラス転職は難しいものだと言われています。
2.市場に求人の数が少ないため
ハイクラスの求人が市場に少ないことも、難しいと言われる理由になっています。
ハイクラス転職の求人は、管理職や役員など、役職のついているポジションとなるため、採用人数も少なく、ポジションに空きが出るタイミングもなかなかありません。
退職者が出たり、新規事業で人材を募集するなど、数少ないシーンで求人募集がかかります。そのため、常に転職市場で求人を見ておかないと転職は難しいでしょう。
3. 条件だけでなく人物像も重視されるため
ハイクラス転職では、スキルや経験などの条件だけでなく、人物像も重視されます。
ハイクラスの転職は、マネジメントポジションなどでの採用となるため、企業のカルチャーやメンバーや役員との相性なども重視されるため、例えスキルなどの募集条件を満たしていても、働き方や考え方が企業の風土や部署の雰囲気に合わない場合、不採用となります。
ハイクラス転職では単に能力の高さで採用が決まるのではなく、企業の風土や理念、環境への適応能力なども求められるのです。
年収が高いこともあり、ミスマッチがないよう、採用企業は慎重に人を選びます。そのため、ハイクラス転職が難しいと言われています。
難しいハイクラス転職で成功するための4つのポイント
ここからは、難しいハイクラス転職を成功させるためのポイントを解説していきます。
1. 自分の市場価値をきちんと把握する
ハイクラス転職では、自分の市場価値をきちんと理解することが重要です。
市場価値というのは「いちば」という漢字の意味合いの通り、需給を指します。市場には「買い手」と「売り手」が常にいます。「自分に対して、どれぐらいの買い手がいるのか」「自分を欲しいと思ってくれている人は、いくら払ってくれるのか」という数字、いわゆる市場価値を把握するためには転職市場に身を置くしかありません。
転職市場は常に変動しているため、求められるスキルや経験は時代によって変わります。そのため、自身の経験やスキルが現在の市場でどの程度価値があるのかを把握しておくことが重要です。
特にハイクラス転職においては、こうした需給をきちんと把握し、適切なタイミングで転職活動をすることが、転職成功につながるポイントとなります。
2. 志望理由ではなく自分を採用するメリットを伝える
ハイクラスの転職活動では、自分を“商品”として企業に売り込むことが重要です。
これまで積み上げてきた自分の経験やスキルを商品として捉え、「どんなことができるのか」「どう役立つか」「値段はいくらなのか」を言語化していきます。
ハイクラス転職では「御社のサービスに魅力を感じた」「優秀な人が多いから」という志望理由を伝えるのではなく「自分を採用するメリット」を伝えないと採用側の納得は得られません。そのため、自分を商品として考え、相手にとって採用するメリットを伝えましょう。自分を雇うメリットが相手のニーズと合致していれば、転職の成功率は高くなります。
相手が求めていることに対して、自分にできることを伝えるようにしてください。
3. 非公開求人を多く取り扱うエージェントを活用する
ハイクラス転職を成功させるには、一般に公開されない非公開求人を把握することが重要です。
ハイクラス転職の求人は、重要ポジションにつくものが多いため、競合他社への情報漏洩リスクを避け、公に求人募集をせず、非公開で募集するケースが多いです。
こうしたハイクラスの非公開求人は転職エージェントが保有しています。そのため、転職エージェントを利用しないと、こうした求人は目にすることすらできません。そのため、ハイクラス転職においては転職エージェントを利用する方が転職成功率が高まります。
ハイクラス転職におすすめの転職エージェント
ここから、ハイクラス転職におすすめのエージェントを紹介します。
1:リクルートダイレクトスカウト
口コミ:リクルートダイレクトスカウト 評判を確認
おすすめ度:★★★★・
公開求人数:500,650(2025年7月16日現在)
求人数増減:+3,898(先週比↑up)
【公式サイト】https://directscout.recruit.co.jp/
ハイクラス転職に強いのが『リクルートダイレクトスカウト』です。
リクルートダイレクトスカウトは、株式会社インディードリクルートパートナーズが運営するスカウト型の転職サービスです。公開求人数は20万件以上あり、ハイクラスに特化した転職サービスの中で求人数はトップクラスを誇ります。
リクルートダイレクトスカウトは、無料で利用することができます。登録情報をもとにハイクラスに特化したヘッドハンターやエージェント、企業からスカウトを受けることができ、転職決定年収の平均は約900万円を超えています。
スカウトで届く求人は年収1,000万以上のハイクラス求人が多いため、高年収求人のスカウトを受け取りたい人におすすめの転職サービスです。
出典:公式サイト
2:ビズリーチ
口コミ:ビズリーチ 評判を確認
おすすめ度:★★★★★
公開求人数:361,461(2025年7月16日現在)
求人数増減:+3,922(先週比↑up)
【公式サイト】https://www.bizreach.jp/
ハイクラス転職に強い定番サービスが『ビズリーチ』です。
ビズリーチは200万人以上が利用する国内最大級のスカウト型転職サービスです。求人を検索する通常のスカウトサービスと違い、エージェントや企業、ヘッドハンターからスカウトが届き、直接オファーをもらえるのが特徴です。
転職エージェントのスカウトも届きますが、転職エージェントの評判をビズリーチのサイト中で調べることもできるので、優秀なヘッドハンターやハイクラスに強い転職エージェントに出会うことができます。
ビズリーチには年収800万円以上の求人が10万件以上掲載されています。職種は管理職や経営企画、営業やマーケティング、ITエンジニアなど、幅広い業種や職種の求人を保有しています。
年収を上げて転職したいハイクラスの人におすすめの転職サービスです。
出典:公式サイト
3:JACリクルートメント
口コミ:JACリクルートメント 評判を確認
おすすめ度:★★★★★
公開求人数:22,140(2025年7月16日現在)
求人数増減:-71(先週比↓down)
【公式サイト】https://www.jac-recruitment.jp/
『JACリクルートメント』は、グローバル企業に強いハイクラス転職エージェントです。
JACリクルートメントはハイクラス転職エージェントの中でも、外資企業の求人に強みを持っています。世界11カ国のグローバルネットワークを利用し、外資系企業や海外進出企業への転職サポートを行っています。
約800名の転職エージェントが在籍し、彼らが直接、企業の人事と転職者の双方とやりとりをしてくれるため、コミュニケーションがスムーズです。
JACリクルートメントが実施したアンケートでは、94.7%が「ほかの人にもこの転職エージェントをおすすめしたい」と回答しており、サポートの質においても高い評価を得ています。
また、JACリクルートメントは、他社のハイクラス転職エージェントと違い、コンサルタントが企業と求職者の両方を担当しています。そのため企業情報に詳しく、あなたにあった求人を丁寧に紹介してくれます。
企業の選考にも詳しいため、面接対策や選考までに必要な企業の情報など、他社のハイクラス転職エージェントと比較して丁寧なコンサルティングを行ってくれることが高い評判に繋がっています。
出典:公式サイト
4:パソナキャリア
口コミ:パソナキャリア 評判を確認
おすすめ度:★★★★・
公開求人数:48,034(2025年7月16日現在)
求人数増減:+59(先週比↑up)
【公式サイト】https://www.pasonacareer.jp/
『パソナキャリア』はハイクラスに特化した転職エージェントです。
オリコン顧客満足度調査で「転職エージェント部門4年連続1位」を獲得し、ハイクラスユーザーにとって満足度の高い転職エージェントです。
人材サービス大手のパソナグループが運営しており、約3万社以上の企業と取引実績があります。主に管理職や経営幹部、エグゼクティブなどを含む、年収800万円以上の求人をメインに扱っています。
パソナキャリアは各業界専任のコンサルタントがつくため、丁寧なサポートを受けたい人におすすめのハイクラス転職エージェントです。
パソナキャリアは主にITや商社、広告、金融、メーカーなど、業界別に専任の担当を配置しているため、各業界に特化した転職サポートを受けることができます。
業界の専門性だけでなく、ハイクラス転職に対する専門的な支援も手厚いことからオリコンの満足度でも高い評価を得ています。
出典:公式サイト
まとめ
ハイクラス転職は実際どうなのかと、難しい点について解説しました。
ハイクラス転職は、求められるスキルや経験が高く、求人数が限られていること、そして非公開求人が多いために難しいと言われています。しかし、実際には、自分の市場価値を把握し、ハイクラスに強い転職エージェントを活用することで、ハイクラス転職での成功につながります。
ぜひ参考にしてみてください。
執筆者・監修者のmotoについて
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起業家・著述家。実名は戸塚俊介。広告・人材・IT業界など8社へ転職。副業でmoto株式会社を起業し、上場企業へM&A。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)代表取締役。著書:『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)、YouTubeチャンネル:『motoの転職チャンネル』。