【年収別】年収240万→年収1,000万の転職でわかったおすすめ転職サイト

転職サイト

僕は新卒で地方ホームセンターへ入社し、マイナビやリクルート、スポットライト(現:楽天ペイメント)など7社への転職し、営業部長や事業責任者などを務めてきた。

新卒での年収は240万だったが、転職を重ねて6社目で年収は1,000万円を超えた。これまでの転職で学んだことを書いた書籍『転職と副業のかけ算』は、おかげさまで著者累計10万部を超えるベストセラーとなった。

僕が転職で年収を上げるために注目したのは「業界」だ。平均年収の高い業界に転職していくことで、大きく年収を上げることができた。

平均年収の高い業界の特徴は、動くお金が大きく、かつ利益率が高いところだ。例えば、商社やコンサル、金融、通信、広告などが該当する。

各業界における平均年収はGoogleで「業界別平均年収ランキング」を検索すればすぐにわかる。もう少し踏み込んで考えるなら、これから伸びる業界や産業についても調べてみるといい。

ちなみに、僕の転職による年収推移は下記の通りだ。

年収帯の高い業界へシフト

平均年収出典:「doda平均年収ガイド

僕は平均年収の低い小売業界から、人材業界、IT業界、広告業界へと転職してきた。職種は共通して営業職だ。詳しい経歴についてはプロフィールを読んでほしい。

転職で年収を上げたいと考える人は多くないかもしれないが、今回は僕が年収を上げる過程で利用した転職サイトと転職エージェントを厳選して紹介しようと思う。

紹介する上で悩ましいのが、転職エージェントはどの転職エージェントを使うかより、優秀なキャリアアドバイザーに出会えるかどうかや求人のタイミングが重要であるという点だ。

さすがに個人のアドバイザーの名前を出すのは難しいため、総合力の高い転職エージェントだけを紹介させてもらう。また、本記事では転職エージェントの呼称も転職サイトとさせてもらう。

※あくまで総合職系の職種で役立った転職サイトかつ、個人的な体験をもとにしたものなので、参考程度に見てもらえたらと思う。

年収240万→年収540万で使った転職サイト

まずはじめは、僕が新卒で入社した小売業から人材業界、IT業界に転職する上で利用した転職サイトを紹介する。当時はまだ転職に不慣れであったことから、数多くの転職サイトに登録して活動していた。

その中でも使ってよかった転職サイトを紹介する。

1.リクナビNEXT

初めて転職を考えたとき、一番最初に浮かんだのがリクナビNEXTだ。新卒の就活でリクナビを利用していたこともあって、真っ先に浮かんだのだと思う。転職の意思が固まっていないことや転職に不慣れなことから、最初はエージェントではなく転職サイトを選んだ。

僕は地方にいたため、地方求人も多く載っているリクナビNEXTは便利だった。ただ、あまりにもDMが多いため、配信されるメールの設定はしっかり行っておくのが良い。

結果として、地方企業で何社かオファーをもらうことができた。とりあえず転職活動をしてみようかな、と思う人には良いと思うが、求人を出している企業の下調べはきちんとしておくことをおすすめする。

2.リクルートエージェント

リクルートエージェントもなんだかんだ便利だった。キャリアアドバイザーの対応がマニュアル的ではあるが、求人数が多く安定感があった。相手にされない感じもなければ、押し売りもしてこない感じだ。

オンラインで面談を行ったあと、メールやアプリに求人がレコメンドされてくる。中には的外れなものもあったが、送られてくる求人が多いためそこまで気にはならなかった。

担当者がイケてないときは「問い合わせ」から変更してもらうようにした。意外とすんなり変えてくれる。

書類応募から面接まで機械的な感じの対応ではあるが、それでも内定につながったため、リクルートエージェントも転職においては役に立ったサービスだった。

3.マイナビ転職

こちらも新卒のときに利用したマイナビの延長で、名前が浮かんだので登録したのがマイナビ転職だ。サイト自体が見やすく、地方企業の求人も掲載されていたため、初めての転職のときに参考にしていた。

サイトも見やすく、転職サイトなので転職の意思が強くなくても利用できる点もおすすめだ。

ただし、ほかの転職サイトに比べて求人数は多くないため、結局上記2社の方が応募できる企業は多かったように思う。地方への転職や初めての転職においては、見ておいて損のない転職サイトだと思う。

年収540万→年収700万で使った転職サイト

2回目以降の転職で利用した転職サイトの中でもよく利用していたものを紹介する。メンバーからマネージャーなどに昇格したタイミングで利用したのが下記の転職サイトだ。

1.リクルートエージェント

再度お世話になったのがリクルートエージェント。求人数の多さにおける安定感が良かった。

リクルートエージェントは年収600万を超えるとエクゼクティブ担当が付くため、少し対応が変わる。出てくる求人やキャリアアドバイザーの質が上がるため、他社の転職エージェントより手厚い対応をしてくれた印象がある。

紹介される求人もベンチャーから大手まで幅広く、年収も幅広いため他社の転職エージェントや転職サイトよりも選択肢を多く見ることができた点も良かった。なんだかんだ利用してよかったと思える転職サービスだった。

2.JACリクルートメント

キャリアアップしたい、と考えて利用したのがJACリクルートメントだった。ハイクラス向けの求人を扱っているという謳い文句に惹かれて利用した覚えがある。

業界ごとに担当が分かれていて、それぞれの担当者が企業情報を詳しく教えてくれるので、安心感があった。一方でいろいろな業界を見ようとすると担当者が多くなって若干コミュニケーションがめんどくさかった覚えがある。

ただ、紹介される求人の質は高く、リクルートエージェントなどでは出てこない求人も豊富にあったため、こちらも利用してよかった転職サービスだった。

また、特定の企業においては、他社の転職エージェントよりも圧倒的に通過率が高く、年収交渉も強かった点も良かった。企業ごとに担当が付いているため、交渉に強いのかもしれない。

3.個人の転職エージェント

上記2社と合わせて利用したのが個人の転職エージェントだ。ビズリーチリクルートダイレクトスカウトなどで出会うことができた。

また、転職した同僚や友人に紹介してもらって利用した紹介制の個人エージェントなども良かった。僕が利用した個人エージェントは独自のルートで求人を仕入れてきていたため、数は少ないものの、他社転職サイトでは出てこない求人を多く紹介してもらえた。

また、サポートもきちんと行ってくれたため、非常に心強かった。一方で紹介される求人が少ないことや、内定を断りにくい雰囲気がある点は気になった。大手にはないような求人に出会いたい場合には利用をおすすめする。

年収700万→年収1000万で使った転職サイト

いわゆるハイクラスといわれる年収での転職で利用した転職サイトを紹介する。実際に内定までつなげてもらえた転職エージェントをメインに紹介させてもらう。年代別や業界別は「ハイクラス向け転職サイト」を参考にしてほしい。

1.ビズリーチ

ハイクラス転職でCMをしているビズリーチ。出始めた当時は「年収1,000万以上」が登録の最低条件になっていて、利用することに憧れのあった転職サイトだ。

徐々に登録条件の年収が下がってきたことから、何度か利用させてもらい、内定につながるオファーをもらうことができた。有料での利用はせず、無料利用期間中に転職活動を終えることができた。

登録時の年収が400万円くらいのときはあまりスカウトが届かなかったが、年収が500万円を超えたあたりから「面談確約スカウト」が届くようになり、結構便利になった。

転職エージェントやヘッドハンターからのDMが大量に届く点は気になったが、中にはちゃんとしたスカウトもあるため、そうしたスカウトを通じて内定をもらうことができた。スカウトを受け取るだけでも価値があると思うので、登録しておくことをおすすめする。

2.クライス&カンパニー

クライス&カンパニーも非常に印象の良かった転職エージェントだ。これまでのキャリアの話をきちんと聞いた上で求人の提案を丁寧に行ってくれた。

また、僕は人事側も経験したことがあるが、クライス&カンパニーは企業の情報をきちんと把握し、ミスマッチのないように人材を紹介してくれたため、企業側の視点でも評価の高い転職エージェントだった。

次のキャリアに悩んでいたり、今より年収や役職を上げたいと考える人におすすめできる転職サービスだと思う。

3.パソナキャリア

最近、ハイクラス転職エージェントになったパソナキャリアだが、こちらも個人的にはとても良かった。

良くも悪くもマッチング関係なく数多くの求人を紹介してくれるため、いろいろな求人を見ることができる。またキャリアアドバイザーも丁寧な人が多いため、初めての転職でも安心して利用できると思う。

ハイクラス向けのさまざまな求人を見たい人は、パソナキャリアを見てみてほしい。ただ、残念ながら実際にオファーまでにはつながらなかったため、決定率はほかの転職エージェントよりも低かったように思う。

4.リクルートエージェント

ここでもお世話になったのがリクルートエージェント

リクルートエージェントは年収600万を超えるとエクゼクティブ担当、年収1,200万を超えるとハイクラス担当が付く。ハイクラス担当になると、企業と求職者の両方を担当しているキャリアアドバイザーがつくようになるため、より企業情報を詳しく教えてくれる。

紹介される求人もハイクラス向けの求人で年収も高いため、個人的には割と満足できた。どの年収でも利用できる点において、リクルートエージェントはとてもおすすめな転職サービスだ。

必ずチェックしていたサイト

上記で紹介した転職サイト以外で利用したサイトも紹介しておこうと思う。転職サイトやエージェントの情報だけを鵜呑みにするのは危険なので、外部のサイトも必ずチェックしておくことをおすすめする。

1.OpenWork

OpenWorkは転職サイトや転職エージェントから求人をもらった際に、必ず参考にしていた。

口コミサイトは数多くあるが、個人的に信憑性が高いと思っているのが『OpenWork』だ。組織風土や給与などについて詳しく書かれており、直近の書き込みも多いのでとても参考になる。

転職サイトに掲載されている情報だけではリアリティがないので、OpenWorkに書き込まれている年収や社風、退職理由などを必ず参考にしてみるといい。

また、この情報をもとに転職エージェントに内情を聞いてみるのもおすすめだ。

転職サイトと転職エージェントの活用方法

僕の経験上、転職活動では気になる求人を“転職サイト”で見つけて、“転職エージェント”を経由して応募する、という方法が最も通過率が高かった。

具体的には、下記の手順で転職活動を進めていくのが良いと思う。

【転職サイトと転職エージェントを使った応募方法】
1. 転職サイトに登録する
2. 転職サイトで求人情報を検索する
3. 気になった求人を転職エージェントに伝える
4. 転職エージェントから推薦状付きで応募する

この方法は、転職回数が多い人や、職歴が短い人、知名度の低い会社から転職する人におすすめだ。転職エージェント経由で応募したほうが書類通過率は確実に上がる。

転職サイトに掲載されている求人は、転職サイトからの応募者に対して、学歴や会社名、転職回数などでフィルターを設けていることがあるため、転職サイトからの応募だけでは機械的に落とされてしまう可能性がある。

転職サイトからの応募では落ちてしまう可能性もあるので、転職エージェントを利用することで書類選考の通過率を上げていくのがおすすめだ。

気になる求人があるときは、転職サイトから応募するだけなく、転職エージェントも併用して応募してみてほしい。

転職サイト以外で使ったサイト

転職サイトや転職エージェントを使って転職するのも良いが、個人的には下記の方法もおすすめできるので紹介しておこうと思う。

1.企業HPから直接応募

どの年収のときも、僕は必ず自分が希望する企業の募集を見て、企業の採用ページから応募していた。

直接応募は、企業側からすると採用費がかからず、志望度合いも高いと見られるため、書類の通過率は高かったように思う。転職サイトやエージェントと違って、自分でやり取りする手間やストレスはあるが、決まるときはすんなり決まった。

また、企業からの直接応募で落ちても、転職エージェントを通して応募すると通過することもあったので、ダメ元で企業HPから応募し、ダメだったら転職エージェントからさらにダメ押しをしてもらうというのも方法としては有効だと思う。

2.元同僚や友人からの紹介

転職していった元同僚や、友人の紹介からの転職ルートも選択肢として良いと思う。

「うちの会社とかどう?」みたいな話から転職話が持ち上がったら、まずは話だけでも聞いてみると良い。転職するしないは話を聞き、内定が出てから考えたらよいと思う。

このルートだと事前に内情を詳しく聞いた上で転職を決められるため、ミスマッチが少なく、同僚がいることから環境への馴染みも早い。

しかしこれは、かなり信頼できる元同僚や友人の紹介に限る。人を紹介して入社させることで会社からインセンティブが出るケースもあるため、インセンティブ欲しさに口説いてくるケースもあるためだ。

この人が言うなら間違いない、という人脈においては、紹介も転職ルートの1つとして見ておくと良い。

3.LinkedIn

転職するしないに関わらず登録していたのがLinkedInだ。LinkedInの元日本法人代表取締役の村上さんとはForbesJapan「自分の市場価値を知れば「主体性」は自ずと生まれる──村上臣 x moto」で対談させてもらった。

登録しておくと企業からのスカウトや転職エージェントからのスカウトが届く。実際に内定まではつながらなかったが、何社か話をすることができた。

自分の経歴をきちんと入力しておくことで、つながっている友人から転職の話をもらうこともあったので、キャリアを考える人は登録しておいて損はないように思う。

転職で大切なのは「数を打つこと」

最後になるが、転職で大切なのは「数を打つこと」だ。

今回、僕が利用した中で最もおすすめの転職サイトと転職エージェントを紹介したが、彼らを利用したからといって転職が決まるというわけではない。

転職エージェントは数回の面談しかしないため、こちらのことを深く理解することはできない。また、企業の本質的な採用課題などを理解しているエージェントも少ないため、本当の意味でマッチングを生み出せるエージェントはほんのわずかしかいないのが実情だ。

転職エージェントはどこを使うかより誰と出会うかによるし、自分が気になる企業の求人があるかないかによっても変わる。

理想は、転職活動を常に行い、常に転職エージェントとコミュニケーションを取っておくのがおすすめだ。こちらの理解を深めてもらうことと、常に新鮮な求人をもらうことで、マッチング率は変わってくる。

経験上、転職サイトや転職エージェントは絞るよりも多く利用するほうが、転職はうまくいくように思う。最初は多くのサービスを利用し、徐々に絞っていくのが良い。

今回は、最終的に僕が絞っていって利用したサービスを紹介したが、ほかにもいろいろな転職サイトがあるのでぜひ幅広く見てほしい。

参考になれば幸いです。

執筆者・監修者のmotoについて

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戸塚俊介。1987年長野県生まれ。地方ホームセンターやリクルート、ベンチャー企業など6回の転職を経験後、転職メディアを上場企業へ売却。現在は「転職アンテナ」を運営するmoto株式会社およびHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)の代表取締役。著書は『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)、YouTubeチャンネルは『motoの転職チャンネル』がある。

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