転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけない4つのこと

転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないのこと

転職エージェントを利用して転職活動をする際、「どんなことに気を付ければいいのか?」と心配になる人も多いと思います。

転職エージェントをうまく使いこなせずに終わってしまうことのないように、転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないことを解説します。

転職エージェントの面談で絶対にやってはいけないこと

転職エージェントの面談でキャリアアドバイザーに悪印象を与えてしまい、良い関係を築けないことがあります。ここでは、転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないことをご紹介します。

1.面談の約束や期限を守らない

社会人の基本として、約束を守ることは大前提です。それは転職活動でも同じです。

転職エージェントに登録後、キャリアアドバイザーと面談をしたり、職務経歴書を提出したりします。こうしたシーンで、遅刻をしたり、無断で欠席することは自分の印象を下げることにつながります。

また、履歴書や職務経歴書の提出期限を守らないことも、転職のスケジュールに影響します。約束を守れなかったり、時間にルーズな人は、きちんと仕事ができないと判断され、企業に推薦してもらえなくなります。面談の日程や書類の期限をきちんと守って、やむを得ない理由で間に合わなかったりスケジュールを変更する場合には、早めに連絡をするようにしましょう。

2.不満や愚痴ばかり話す

転職エージェントの面談では本音を伝えることが大切ですが、あまりにも本音ばかり伝えるのもやめましょう。

例えば現職における会社の不満や愚痴ばかり伝えてしまうと「不満しか言わない人」という印象につながってしまいます。また、一方的な言い分になりがちであるため、本人の問題であるにも関わらず、組織のせいにする人は、転職エージェントの優先順位が下がってしまいます。

転職理由などは、不満や愚痴ではなく、今後どんな働き方をしていきたいか、という建設的な話をするようにしましょう。

3.経歴や年収を詐称する

転職エージェントは、経歴やスキル、年収などに基づいて、あなたに求人の紹介を行います。こうした点に嘘がある場合、自分には合わない求人ばかり紹介されてしまいます。

また、もし経歴や年収に虚偽の記載をして選考を通過した場合にも、採用後に採用取り消しになる可能性もあります。最近では入社前にリファレンスチェックなどを行う企業も増えているため、経歴や年収を詐称するのは絶対にやめましょう。

4.横柄な態度をとる

転職エージェントに横柄な態度をとるのもやめましょう。

キャリアアドバイザーに横柄な態度をとったり、一方的に意見をぶつけるといった行動は、転職エージェントへの印象がよくありません。転職エージェントが「企業に紹介したい」と思われるような人でいることが大切です。常に丁寧な態度を意識してください。

このあたりについては『転職エージェントに見捨てられる理由と対処法』記事もご覧ください。

転職エージェントの印象を下げることのデメリット

上記で紹介したことを転職エージェントにやってしまうと、マイナスの印象を持たれてしまいます。こうしたマイナスの印象を持たれることによるデメリットは、以下の通りです。

1.転職エージェントから連絡が来ない

転職エージェントに見捨てられると、面談後の連絡が遅かったり、面談自体を断られることがあります。

転職エージェントは転職者が入社することで報酬を得るビジネスをしているため、決まりやすい人を優先する傾向があります。転職が決まりにくそうだったり、希望が高すぎる人は優先順位が低くなり、対応も遅くなります。

連絡が遅いだけで見捨てられたと判断するのは早いかもしれませんが、面談後に連絡が一切ない場合は見捨てられたと考えてもいいでしょう。

2.紹介される求人が少なくなる

転職エージェントに見捨てられると、紹介してもらえる求人が減ります。

先ほども伝えたように、転職エージェントは転職の成功見込みがある人に求人情報を優先的に紹介しています。そのため、転職が厳しそうな人や、転職意欲が低い人には、最低限の求人しか紹介しない傾向があります。

紹介される求人が極端に少ない場合、見捨てられている可能性が高いでしょう。

3.書類添削や面接対策をしてくれない

書類の添削や面接対策がない場合も、転職エージェントに見捨てられたと考えられる1つの要素になります。

転職が決まらなそうな人には、書類添削や面接対策をしてくれない傾向にあります。もし書類添削や面接対策を断られたら、見捨てられたと考えてもいいでしょう。

転職エージェントに面談で好印象を持ってもらうポイント

次に、転職エージェントとの面談で好印象を持ってもらえうようにするためのポイントを解説します。

1.清潔感のある服装・身だしなみにする

転職エージェントの面談では清潔感のある身だしなみで臨みましょう。

転職エージェントは求職者を企業に紹介しなければならないため、清潔感や社会人としてのマナーに欠けた人に対しては好感を持ちません。

転職エージェントとの面談における服装は、たとえオンライン面談であってもスーツまたはオフィスカジュアル、髪やひげは整え、過度なアクセサリーなどはつけずに臨みましょう。

2.丁寧な態度と話し方で臨む

転職エージェントとの面談は、礼儀正しく、丁寧な態度や話し方で臨みましょう。より印象を良くするには、面談時も背筋を真っすぐ伸ばし、目を見て話す、結論から伝える、といった点に気をつけるとより好印象になります。

転職エージェントは面談での態度をみて、企業へ紹介するかどうかも決めるので、態度や話し方には十分注意するようにしてください。

3.事前に話す内容を整理しておく

転職エージェントとの面談では、これまでの経歴や自分の強み、転職先の希望条件などを伝える必要があります。

そのため、転職エージェントの面談で質問に答えられないことがないよう、事前に内容を整理しておきましょう。

事前準備がしっかりしていると転職エージェントにも転職に対する熱意が伝わり、求人の紹介や転職に関するサポートを手厚くしてくれるようになります。

転職エージェントの面談から内定までの流れ

転職エージェントの面談から内定までの流れは大きく5つです。

転職エージェントの登録の流れ

【転職エージェントの登録の流れ】
STEP1. 転職エージェントに登録する
STEP2. 面談・カウンセリングを受ける
STEP3. 希望する求人の紹介を受ける
STEP4. 書類添削・面接対策
STEP5. 企業との面接・内定

1.転職エージェントに登録する

まずはじめに、転職アンテナでおすすめしている転職エージェントに登録します。登録するとすぐに「面談のご案内」という連絡がメールや電話で届きます。

メールには担当者との面談の日時調整を行うように書かれているので、転職エージェントの担当者と面談の日程を調整してください。面談は転職エージェントとの面談なので、気軽に受けてください。

2.面談・カウンセリングを受ける

転職エージェントとの面談は、オンラインか電話、または対面で行います。

担当エージェントと会話をする中で「なぜ転職するのか」「どのような求人が希望か」「どんなキャリアにしたいか」など、ざっくばらんにキャリアについて話をするだけです。

転職エージェントはこの会話をもとにあなたに合った求人を紹介してくれるので、取り繕わずに、思ったことをそのまま伝えてみてください。ここでのコミュニケーションがズレてしまうと、紹介してもらえる求人に満足できなくなる可能性があるので、素直に伝えることを心掛けてください。

転職エージェントとの面談は約1時間程度で、専任のエージェントとの1対1のケースがほとんどです。

3.希望する求人の紹介を受ける

面談後、即日~3日間ほどであなたに合った求人をメールで紹介してくれます。

もし気になる求人があったら、担当者に連絡して応募してみてください。すぐに書類選考、面接へと進むことができます。

もし自分の希望とは合わない求人が送られてきたら、その旨について担当者に連絡してください。それでも自分に合った求人が届かない場合は、転職エージェントの担当者変更を申し出るか、ほかの転職エージェントと面談をして自分に合うエージェントを見つけることをおすすめします。

4.書類添削・面接対策

気になる求人を見つけたら、応募する前に転職エージェントに連絡し、書類の添削を依頼してください。

転職エージェントはすべて無料で利用でき、書類の添削から面談、入社時期交渉や年収交渉まで行ってくれます。第三者となる転職エージェントがやってくれるので、転職活動をストレスなく効率的に行えるのがメリットです。

履歴書や職務経歴書を作成したら転職エージェントに添削してもらい、問題なければ応募してもらってください。また、不安であれば面接対策なども行ってもらえるので「面接対策をしてほしい」と伝えてください。

過去にどんな質問をされたのか、どんな人が内定したかなど、詳細に教えてもらえるので、詳しく聞いて面接の対策をしていってください。

また、合わせて面接の対策本も読んでおくと良いです。『【厳選】転職の面接対策に役立つ本当におすすめの本10選』も参考にしてみてください。

面接でどんなことを話せばいいかについては「【対策必須】転職で面接対策しないと難しい質問と回答を転職の専門家が徹底解説」を合わせて読んでみてください。

5.企業との面接・内定

書類選考を通過すると企業との面接になります。

マイナビ転職の調査では、転職希望者の応募社数平均は8.4社なので、とにかく数多くの企業に応募して面接を受けることをおすすめします。場数をこなすことで面接にも慣れていきます。

面接の結果については、転職エージェントから連絡が来ます。面接が終わったあとに不安であれば転職エージェントに連絡し、企業側へ印象の確認をしてもらうこともおすすめです。

「緊張してうまく話せなかった」「思ったように伝えられなかった」など、面接で感じたことを素直に転職エージェントに伝えておくと、転職エージェントが企業側にその旨を連絡してくれます。このやり取りをしておくことも転職活動における大切なポイントです。

無事内定となれば、転職エージェントを通じて年収交渉を行って転職活動は終了となります。

転職エージェントのおすすめの選び方

ここまで、おすすめ転職エージェントをご紹介しましたが、結局どの転職エージェントを選べばよいかわからない人もいると思います。

転職エージェントにはそれぞれに特徴があり、どのエージェントを選べばよいか迷ってしまいますが、ポイントを絞って選ぶことで自分に合った転職エージェントを探すことができます。

転職エージェントを選ぶ上で大切なポイントは5つです。

1.非公開求人を多く保有する転職エージェントを選ぶ

転職エージェントは転職サイトと違って「非公開求人」を保有しています。一般に公開されないクローズドな求人で、優良な求人が多くあります。

どの転職エージェントも、公開されている求人以外に非公開求人を持っているので、非公開求人を多く持っている転職エージェントを選ぶようにしてください。そうすることで、より良い求人に出会える可能性が高くなります。

2.各業界に特化した転職エージェントを選ぶ

転職エージェントは大きく2つに分類できます。

・幅広い業界の求人を持つ総合型転職エージェント
・特定の業界や職種の求人に特化したブティック型転職エージェント

志望業界などが決まっていない人は総合型転職エージェントを、業界や職種が決まっている人はブティック型の転職エージェントがおすすめです。

総合型は「リクルートエージェント」や「doda転職エージェント」、ブティック型は「Geekly」や「プロコミットキャリア」を指します。

3.優秀なキャリアアドバイザーを探す

転職エージェントは、会社名よりも担当者で決まります。

求人を見ているデータベースはどの転職エージェントも同じなので、どんな求人を紹介してくれるか、どれくらい企業と付き合いがあるかといった担当者個人の力量によって転職の成功率が変わってきます。

もし自分と合わない担当者に出会ったら、変更を申し出るかほかの転職エージェントを利用するようにしてください。

4.教育制度が整っている転職エージェントを選ぶ

信頼できるかどうかに、教育制度の問題があります。例えば、大手転職エージェントのdodaでは、入社から3カ月間充実した研修が設けられているため、エージェントの質がかなり担保されていると言えます。

ほかにも研修が充実していると感じるのがリクルートエージェントです。

もちろんこの2社以外にも、大手転職エージェントであれば基本的に教育制度が整っているため、信頼できる1つのポイントだと言えます。

5.転職エージェントを徹底比較する

教育制度があるから100%信頼できるかというと、実は信頼できるエージェントを決めるには、もう一工夫が必要です。

その工夫とは、転職エージェントに複数登録し、一挙に比較して優秀なエージェントを探すことです。

※エージェントに限った話ではありませんが、教育制度が整っている企業でも、優秀な方もいれば成績が悪い方もいます。これは、転職エージェントにも同じことが言えます。そこで、一気に登録して一挙に比較する工夫が必要なのです。

例えば、車や物件の購入を行うときには、複数の業者で見積もりを確認して一番条件の良い見積もりで購入・交渉を進めることが多いですよね。転職も同様で、今後の人生を左右する転機なので、複数の転職エージェントを一挙に比較して、一番優秀なエージェントと転職を進めていくことが転職成功へのコツになります。

まとめ

転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないことや、好印象を持ってもらうポイントなどについて解説しました。転職エージェントとの面談は、失礼のないようにしておくことで転職サポートをきちんと受けられるようになります。

転職エージェントに悪い印象を持たれてしまうと、書類の添削をしてもらえなかったり、良い求人を紹介してもらえなくなってしまう可能性があります。

また、年収交渉なども転職エージェントが行ってくれるため、面談でやってはいけないことを絶対にやらないようにし、転職エージェントと二人三脚で転職を成功させていくようにしましょう。

執筆者・監修者のmotoについて

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戸塚俊介。1987年長野県生まれ。地方ホームセンターやリクルート、ベンチャー企業など6回の転職を経験後、「転職アンテナ」を運営するmoto株式会社を上場企業へ売却。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)の代表取締役。著書は『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)、YouTubeチャンネルは『motoの転職チャンネル』がある。

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