キャリアコーチングはいらない?必要ない人の特徴や選び方を解説

キャリアコーチングはいらない?

キャリアコーチングについて調べていると「いらない」「意味ない」という悪い口コミが目立ちます。

そこで、本記事では、転職の専門家であるmoto(戸塚俊介)が「キャリアコーチングはいらないのか」「どんな人に意味があるか」について解説し、合わせてキャリアコーチングのメリット、デメリット、どんな人におすすめかをお伝えします。

キャリアコーチングはいらない?

キャリアコーチングはいらないのか?という問いに対して、詳しく解説していきます。

1.一概にいらない、とは言い切れない

キャリアコーチングは「必要ない」と言い切るのは難しいサービスです。なぜなら、その効果は人によって大きく異なるためです。

自分の強みやキャリアの方向性が明確で、主体的に行動できる人にはコーチングは必要ないでしょう。しかし、多くの人は「何から始めればいいかわからない」「本当にこの選択でいいのか不安」といった悩みを持っています。

そうした悩みに対して、第三者の視点で話を整理してくれるキャリアコーチングには価値があると言えます。コーチに話すことで自分の考えに気づき、思わぬ可能性が見えることもあります。

現時点で必要かどうかは人によりますが、少なくとも「誰にとっても無意味」ということはありません。キャリアに悩んだ際の、選択肢の1つとしてキャリアコーチングは十分に価値あるサービスです。

2.自分ひとりで進める人には、必ずしも必要ではない

キャリアコーチングは、仕事の悩みや将来の不安を整理し、前に進むためのサポートサービスです。そのため、すでに自分の目標がはっきりしていて、必要な行動を一人で考えて実行できる人には、必ずしも必要とは言えません。

例えば、自分で本を読んだり、信頼できる先輩や上司に相談してキャリアの方向性を決められる人は、キャリアコーチングを受けなくてもキャリアを築いていけます。

しかし、どんなに自分で進める人でも、選択肢が多すぎて迷ったり、どうしたらいいかわからなくなることはあります。そうしたときに、第三者の視点を得られるキャリアコーチングは、自分の考えを整理し、納得のいく判断をする助けになります。

3.料金だけ見ると高いが、キャリアが変わる可能性もある

キャリアコーチングの料金は決して安くはなく、数万円から数十万円を超えることもあります。そのため、「そんなにお金をかける必要があるのか」と感じる人も多くいます。悩んだ結果、「自分にはいらないかもしれない」と感じる人もいると思います。

しかし、キャリアにおいて間違った選択をして転職に失敗することの方が、結果的に大きな損失になる場合もあります。

多少高額でも、キャリアコーチングを利用して、自分に合った仕事やキャリアを見つけることができれば、年収や仕事への満足度は大きく変わります。

自分ひとりでは見つけられない選択肢や意見、強みや適性がわかるため、お金以上の価値を感じる人が多いのも事実です。コーチングを「いらない」と割り切るのではなく「投資」として考えると、使い方も変わります。

キャリアコーチングが必要な人の特徴

キャリアコーチングが必要な人の特徴について解説します。

1.キャリアに悩んでいる人

キャリアコーチングは、転職するかどうか悩んでいる人におすすめです。

中でも「仕事に不満はないが将来に不安を感じる」「転職するべきか悩む」という人には、キャリアコーチングが向いています。

キャリアコーチングのトレーナーに悩みを伝えることで、自分の考えを整理できたり、キャリアコーチの意見をもとに転職活動を行うなど、あなたの悩みを解決し、次のアクションにつなげることができます。

自分の適性をきちんと理解した上で、現職に残るのか、転職するのかも考えられるようになるはずです。転職すべきか現職にとどまるべきか悩んでいる人は、キャリアコーチングを利用して、自分のキャリアプランを相談しましょう。

2.自分に合っている仕事がわからない人

キャリアコーチングは、自分にどんな仕事が合っているのかわからない人にもおすすめです。

キャリアコーチングは、キャリアコーチにサポートしてもらうことで自己分析を行い、自分に合った適職を見つけることができます。

これまでの経験やスキル、趣味や趣向、転職市場などを理解した上で、あなたに合った仕事や職種を提案してくれるだけでなく、転職エージェントの使い方や履歴書、職務経歴書の書き方、面接対策など、転職活動に必要なサポートも行ってくれます。

キャリアコーチングを通じてやりたい仕事を見つけ、転職活動もサポートしてもらいたいと考える人に、キャリアコーチングはおすすめです。

3.将来のキャリアプランを相談したい人

将来のキャリアプランを相談したい人にもキャリアコーチングはおすすめです。

将来的にどうしていきたいかを整理し、自分の強みや弱み、ライフワークバランスやライフイベントなども考慮しながらキャリアプランを描くことができるため、キャリアの悩みが多い20代や30代で利用しておくのがおすすめです。

短期的な視点だけでなく、長期的な視点でキャリア設計をしておきたいという人に、キャリアコーチングは向いています。

キャリアコーチングが必要ない人の特徴

キャリアコーチングが必要ない人の特徴について解説します。

1.キャリアの目標が明確になっている人

キャリアの目標が明確になっている人にはキャリアコーチングは必要ありません。

自分で目標を立て行動できる人は、今の環境の中でどう成長すればいいかわかっているため、お金を支払ってまで受ける必要はありません。

一方で、もし現状のキャリアで目標がなかったり、不安があるのであれば、キャリアコーチングを受けてみることをおすすめします。

2.自己分析ができている人

自己分析ができている人もキャリアコーチングは必要ありません。

自分のことをよく理解できている人はよいですが、もう少し自分について詳しく知りたかったり、適職などに関する悩みがある場合には、キャリアコーチングを受ける価値はあります。

3.現状に満足している人

現状に満足している人もキャリアコーチングはいりません。

ですが、現状だけでなく、将来のキャリアは働き方などを考えたい場合にはキャリアコーチングを検討してみてもいいかもしれません。現状の何に満足しているか、将来どうなりたいかを考えるきっかけとして利用を考えてみてください。

キャリアコーチングを受けるメリット

キャリアコーチングを受けるメリットについて詳しく解説します。

1.自己分析を通じて転職やキャリアの軸がわかる

キャリアコーチングを受けるメリットに、自己分析を通じて転職やキャリアの軸が見つけられることがあげられます。

キャリアコーチングでは、キャリアのプロが徹底的にあなたを深掘りし、自己分析を実施します。自分では気づかなかった転職の軸やキャリアの考え方を知ることができるのが大きなメリットです。

「自分には今の企業があっているのか」「ライフワークバランスをどれくらい重視するのか」「今の会社を辞めてベンチャーに行く方が幸せなのか」など、正解がないからこそ、第三者であるキャリアコーチングに深堀してもらって、自分の軸を見つけることが重要です。

自分だけでは見つけられない軸を、第三者であるキャリアコーチングとの自己分析を通じて見つけられるのが大きな魅力です。

2.転職を通じたキャリアプランを立てられる

キャリアコーチングを利用することで、転職を通じたキャリアプランを立てられることもメリットの1つです。

将来どうなりたいかを自己分析から導き出し、そのゴールから逆算してキャリアプランを立てるためのサポートを行ってくれます。

将来のあるべき姿を目指すために、どのようなキャリアにすべきかを一人で考えるのは難しいです。そのため、こうしたキャリアコーチングサービスを利用し、サポートを受けながらキャリア設計をしていくのがおすすめです。

「今の自分は何をすればいいのか」「自分が理想とするキャリアを実現するにはどのようなキャリアにすべきか」などを一緒に考えてサポートしてくれるため、キャリアプランに悩んでいる人にとってキャリアコーチングを受ける大きなメリットといえます。

3.転職するかしないか悩んでいる人でも利用できる

キャリアコーチングは、転職するかしないかで悩んでいる人でも利用するメリットがあります。

キャリアコーチングを利用することで、将来のキャリアプランを明確にし、現職に残る場合にはどんなことをすべきか、転職するならどんな職業が良いかなどのアドバイスをもらうことができます。

仮に転職する場合でも、今後のキャリアに対して少しでも不安があるときはすぐにキャリアコーチに相談できるため、初めて転職する人や、転職するかどうか悩んでいる人にもおすすめです。

キャリアコーチングの失敗しない選び方

キャリアコーチングの失敗しない選び方について解説します。

1.無料相談してから決める

キャリアコーチングを選ぶ際には、初回の無料相談があるかどうかを確認するのがおすすめです。

無料カウンセリングがあるサービスを利用することで、ミスマッチを減らすことができます。特に高い費用を払うサービスにおいては、無料相談を通じて相性などを確かておくとよいでしょう。

どのキャリアコーチング会社の無料相談がいいのかは『無料体験できるキャリアコーチングおすすめ』記事をご覧ください。

2.キャリアコーチングのゴールを明確にしておく

キャリアコーチングを選ぶときには、キャリアコーチングを受けた後にどんな状態になっていたいかを考えるようにしてください。

「適職を見つけたい」や「年収を上げて転職したい」「キャリアプランを決めたい」など、受けた後にどうなりたいかを決めてから選ぶことで、自分が受けるべきサービスやプランがわかります。

目的がないままなんとなくキャリアコーチングを受けてしまうと、せっかく高い費用を払っても無駄になってしまう可能性があります。キャリアコーチングを受ける前に、目的を明確にしておくようにしましょう。

3.料金やコースをきちんと確認する

キャリアコーチングを選ぶ際には、必ず事前に料金やプランを確認してください。

中には料金が明確に記載されていないものもあったり、分割払いに高い金利がかかっていたりするものもあります。一括払いと分割払いでの金額の差を確認したり、金額とプランの中身をきちんとみてください。

キャリアコーチングの中には料金が記載されていない怪しいサービスもありますが、そういったサービスは高額であることが多いため注意が必要です。

キャリアコーチングは特定商取引法により、契約書が手元に届いた日から起算して8日以内であればクーリングオフ(契約解除、解約)ができます。

もし、思っていた以上に高額の請求をされた場合には消費者生活センターへ必ず相談するようにしてください。

4.体験談や口コミを参考にする

キャリアコーチングを選ぶ際には、体験談や口コミを参考にしましょう。利用者の口コミから自分に合っているかどうかを確かめることができます。

口コミは本記事でもご紹介していますが、キャリアコーチングの体験談については『【キャリアコーチング体験談】実際にコーチングを受けた4名にインタビューしてみた』をご覧ください。

まとめ:キャリアコーチングがいらないかどうかは人による

キャリアコーチングが「いらない」と感じる人もいれば、「受けて良かった」と感じる人もいます。

すでに自分で目標を定め、行動できる人にとっては不要かもしれませんが、悩みや迷いを抱えている人にはとても価値あるサービスです。特に、自分の強みや適性、キャリアの方向性がわからずに悩んでいる人には向いているでしょう。費用が高いと感じるかもしれませんが、それ以上の価値を得られるはずです。

キャリアコーチングは、あなたの状況や目的によって価値が変わるサービスです。まずは無料体験などを通じて、自分にとって必要かどうかを見極めてみてください。参考になれば幸いです。

執筆者・監修者のmotoについて

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起業家・著述家。実名は戸塚俊介。広告・人材・IT業界など8社へ転職。副業でmoto株式会社を起業し、上場企業へM&A。現在はHIRED株式会社(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-313037)代表取締役。著書:『転職と副業のかけ算』(扶桑社)、『WORK』(日経BP)、YouTubeチャンネル:『motoの転職チャンネル』。

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